IELTS 6.5を取ったとき、正直「これで喋れるようになった」と思っていた。
オランダの大学院に到着して寮に入った初日、廊下で隣の部屋の学生に声をかけられた。最初は「どこから来たの?」という話だった。Japan、と答えて、向こうも自己紹介して——ここまでは問題なかった。
でも気づいたら、洗濯エリアの使い方、おすすめのレンタサイクルの店、近くのスーパーの話になっていた。
ところどころ聞き取れない。でも、その場でもう一度聞き返すのが恥ずかしくて、なんとなくうなずきながら会話をやり過ごした。相手が去ったあと、一人になって気づいた。
「……結局、洗濯機ってどうやって使うんだ?」
結局、しばらくしてから別の人を捕まえて、同じ内容をもう一度聞いた。その場で聞き返せなかったのは、語学力よりも「わかりませんでした」と言い出せない、あの感じのせいだった。
日本人なら、わかる人も多いんじゃないかと思う。
IELTSのスコアと、留学先で「喋れる」かどうかは、まったく別の話だった。この記事では、その体験から気づいた「試験英語と実会話の3つのギャップ」と、留学前にやっておけばよかった練習法を書く。
IELTSと実際の会話は、何が違うのか
① スラングと日常表現が、試験には出ない
IELTSのスピーキングで問われる英語は、きれいで標準的な英語だ。
でも実際の会話では、”What’s up?”(最近どう?)、”I’m knackered”(ヘトヘト)、”That’s sick”(最高じゃん)みたいなスラングや口語表現が飛び交う。
試験対策で「Well, I think that…」「In my opinion…」と練習してきた自分には、カジュアルな一言がまったく聞き取れなかった。リスニングの問題ではなく、知らない言葉だから理解できない、それだけのことだった。
② IELTSの面接官は「聞いてくれる」。実際の会話相手は待ってくれない
IELTSのスピーキング試験には、面接官がいる。相槌を打ちながら、こちらが話し終わるまで静かに聞いてくれる。
でも、寮の学生との会話は違った。
相手はじっとこちらの顔を見て、次の言葉を待っている。無言の圧がある。「えっと…」と詰まるほど、その沈黙が長く感じられる。
試験で練習した「答えを考える時間」は、実際の会話では相手を不安にさせる。試験は「正しく答える場」、会話は「リズムを作る場」——この違いが、留学してはじめて体でわかった。
③ 「喋れる」より「伝えようとする」が先
オランダで生き延びるうちに、気づいたことがある。
うまい英語を話そうとすると、詰まる。でも「とにかく伝えればいい」と割り切ると、なぜか言葉が出てくる。
単語が出なければ、ボディランゲージで補う。言い回しがわからなければ、別の言い方をする。会話を「続ける」ことが、上手く話すより100倍大事だった。
留学前、ランカルで身についたこと
留学前にIELTS Speakingの練習でランカルを使っていた。当時の目的はスコアを上げることだったけれど、振り返るともっと大事なものが身についていた。
それが「会話を続けるマインド」だ。
ランカルでは、メイト(外国人スタッフ)と対面でフリートークをする。採点もなければ、模範解答もない。ただ、英語で会話をするだけ。
最初は「正しい英語を話さなければ」という気持ちが先に立って、なかなか言葉が出なかった。でも何度か通ううちに変わっていった。意見が伝わればいい。ボディランゲージも使っていい。途中で言い直してもいい。「英語で話す」ことへの恐怖が、だんだん薄れていった。
これがオランダで生きた。
スラングも知らない、文法も怪しい。でも「とにかく伝えようとする」癖が、留学前にランカルで作られていた。だから詰まっても、ゼロにはならなかった。
? ランカルが向いているのはこういう人
- IELTSのスコアはあるけど、実際の会話に自信がない
- 「間違えたらどうしよう」という恐怖が先に来て、言葉が出ない
- 留学が決まって、現地で使える英語を身につけたい
? ランカルのサービス詳細・無料体験の申し込み方はこちらの記事で解説しています
→ スピーキング初心者におすすめ【英会話カフェLanCul】
「会話のマインド」を作るなら、もう一つの選択肢
ランカルと並んで、留学前に使っておいてよかったと思うのがネイティブキャンプだ。
回数無制限・予約不要で、仕事終わりの15分でも英会話ができる。ランカルで「会話の怖さ」を取り除いた後、ネイティブキャンプで「とにかく量をこなす」という使い方が、個人的にはベストだと思っている。
? 社会人がネイティブキャンプをIELTS対策に使う方法はこちら
→ IELTS SpeakingにネイティブキャンプはOKか?社会人が実践した活用法
まとめ:IELTSのスコアは「入場券」。留学で喋るのは別の筋肉
IELTSのスコアが高くても、留学初日に詰まることはある。それは実力がないのではなく、試験用に鍛えた筋肉と、会話で使う筋肉が違うからだ。
留学前にやっておくべきこと、まとめるとこうなる:
- ✅ スラング・口語表現に耳を慣らす(ドラマ・Podcast)
- ✅ 「正しく話す」より「続ける」練習をする(ランカル)
- ✅ 量をこなして会話の反射神経を作る(ネイティブキャンプ)
IELTS合格は終わりではなく、スタートライン。その先の「話せる自分」に向けて、今から準備しておこう。
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