今夜のレッスンまであと1時間。教材を開いたものの、正直そのまま受けてしまいたい。
「予習なしでも大丈夫って書いてあるし、いいのかな」
「そもそも、その時間があったら寝たい」
私は、予習をしていました。やらないと次のレッスンに進めない仕組みだったからです。
それでも書くのは、「予習しなさい」と言いたいからではありません。
💡 先に結論
予習をするかしないかで迷っていたとき、私が見ていたのは予習そのものが軽くなっているかどうかでした。
目安にしていたのは、ひとつだけです。同じ準備をするのに、辞書を引いた回数が前より減っているか。
受験英語で読む力だけを伸ばして社会人になり、そのあと留学に使う英語試験のIELTSで6.5を取りました。
それでも、レッスンでは何度も詰まっています。
📖 この記事でわかること
・「予習なしでいい」と言われる理由と、そこに書かれていないこと
・予習なしにしたときに、英語より先に止まるもの
・予習をやめるかどうかを、自分で決めるための目安
予習なしでいい、と言われる3つの理由
予習なしを勧める声には、はっきりした理由があります。しかも筋が通っています。
時間と習慣化のハードル
Googleの検索結果に出るAIの要約は、予習なしのメリットを3つ挙げていました。
ひとつ目は時間です。予習が要らなければ、空いた25分にそのままレッスンを入れられます。
ふたつ目は習慣。準備の面倒さがないぶん、思い立った日にすぐ始められる。
どちらも、社会人にとっては小さくない話でした。続かなければ、質の議論に入る前に終わります。
瞬発力という言い分
三つ目が、いちばんよく見る理由でした。
知らない質問や想定外の話題に直面した際、その場で何とか英語で絞り出す訓練になる
Google「AIによる概要」/2026年9月時点
準備してきた答えを読み上げるだけなら、その場で考える力はつかない。そういう理屈です。
私が否定しない3つの利点
この3つを、私は否定しません。場数を踏めば話せるようになるのは、確かだと思います。
私が暗唱を選んだのも、場数が効かないと思ったからではありませんでした。
日本にいると、その場数がたまるまでに時間がかかりすぎる。だったら英文のほうを先に入れてしまおう、と考えただけです。
だからこの記事は、「予習なしは間違いです」という話ではありません。書きたいのは、その先です。
予習なしのレッスンで詰まる本当の場所
予習なしにしてみた人がぶつかるのは、英語ではないことがあります。
「日本語でも答えるのが難しい質問」
「オンライン英会話 予習なし」で検索すると、1位に出てくるのは知恵袋の質問です。
瞬発力を鍛えるため、予習なしで授業に挑むときがあるのですが、日本語でも答えるのが難しい質問に答えないといけないことも多く
Yahoo!知恵袋(2025年5月)
この方は、勧められたとおりに予習なしで臨んでいます。そのうえで止まっている。
止まった場所が、英語力の外側にありました。
英語より先に止まるもの
同じことが、私にもありました。
あるレッスンで、こう聞かれたことがあります。
What do you think about communication online?
(オンライン上でのコミュニケーションについてどう思う?)
難しい単語は、ひとつも入っていません。それでも私は止まりました。
普段からまったく考えていなかったので、答えが思いつかなかったのです。
英語が出なかったのではありません。日本語でも、言うことがありませんでした。
私の場合は、普段から意見を述べる練習をしておかないと、あの場では無理だと思っています。
英語が出ないのだと思っていた時間が、けっこう長かったです。
自分で決められる話題と、相手が決める話題
英語を使う場は2つに分かれる、というのがここからの私の考えです。
日記や独り言は、自分で決められる場。手持ちの言葉の範囲で書けて、話せます。
レッスンは逆でした。話題も、必要な語彙も、話す長さも、向こうが決めます。
英語日記を2週間でやめたとき、私が感じたのがこの違いでした。
日記は「今日は何をしたか」を書くもの。2週間もすると、同じような内容になってきました。
私に必要だったのは、意見を述べるほうでした。日記が悪いわけではありません。
自分で決められる場のほうの話です。書けるのに増えない、の中身を書いています。
だから、予習という話が出てくるのだと思います。
辞書を引く予習と、引かなくなる予習
予習には2種類あります。この区別がつくまで、私も「やるかやらないか」で迷っていました。
この記事では、引きながらの予習と引かずに済む予習と呼び分けます。
予習という、辞書を引ける時間
予習のいちばんの価値は、辞書を引けることです。レッスン中には、その時間がありません。
相手が待っている前で、単語は調べられない。
だから予習は無意味ではありません。むしろ、調べられる唯一の時間です。
暗唱が省こうとしている手間
ただ、辞書を引き続けているかぎり、その予習はその回で終わります。
次のレッスンでも、また引くことになる。毎回そこに同じ時間がかかります。
私が暗唱をやっているのは、その手間を将来的に省くためです。自分から発信できるようにするための、別の作業。
この記事では、頭に入っていて調べずに出せる英文のことを在庫と呼びます。さきほど「手持ちの言葉」と書いたものです。
💡 私が置いているゴール
暗唱したものが、レッスンの予習で辞書を引かずにスラスラ出てくること。予習をなくすことではありません。
「準備はプレゼンの練習か」という問い
さきほどの知恵袋の方は、こうも書いていました。事前に答えを準備すると、ただのプレゼンの練習になって意味がない、と言っている人がいたそうです。
この説には、半分だけうなずきます。
その回のためだけに作った答えは、たしかにその回で消えます。次の質問には使えません。
でも、どの回でも使える形で入れた言葉は残ります。同じ準備でも、残るものと残らないものがある。
だから問いは「準備するかしないか」ではないのだと思います。
私が毎回の予習でやっていたこと
このコースでは、私は毎回予習をしていました。自分で選んだというより、やらないと進めなかったからです。
予習をしないと次に進めないレッスン
使っていたのは、ベストティーチャーというサービスのIELTSコースです。
先に自分で英文を書き、講師に添削してもらいます。
その添削された文で、シャドーイングとディクテーションをやります。それを終えないと、スピーキングのレッスンを受けられません。
扱うのは、当然ながら本番形式の問題です。※このコースでの話で、他のコースは確認していません。
本番形式の課題で止まらなかった辞書
そこで起きたのが、辞書が止まらない、という状態でした。
わからない単語は調べて書きました。調べること自体は悪くないと思っています。
ただ、これだと時間がかかりすぎました。
単語を単体で調べても、それに連なる単語がわからない。だからまた引くことになります。
「調べてばかりで、予習がなかなか終わらない」
量をこなせば話せると思っていた頃
そもそも私は、このコースに土台のないまま飛び込んで撃沈しています。
当時は、とにかく量をこなせばできるようになると思っていました。そんなことはありませんでした。
変わったのは、DUOの暗唱を挟んでからです。そこから、辞書を引いた回数を目安にするようになりました。
オンライン英会話で撃沈しました|英語は読めるのに何も出てこなかった、初心者だった頃の話
レッスンで固まったほうの話は、こちらに書いています。
予習が軽くなったかどうかの目安
では、自分の予習は「引きながら」と「引かずに済む」のどちら側にあるのか。私は回数を数えて見分けています。
辞書を引いた回数という目安
✅ 次の予習のときにやること
辞書やアプリを開いた回数を、そのつどメモに正の字で書く。次の回と並べます。
⚠️比べるのは同じくらいの難しさの課題どうし。難易度が違う回と比べても分かりません。
この数え方のいいところは、レッスンの出来に左右されないことです。
講師との相性にも、話題の得意不得意にも左右されません。引いた回数だけが残ります。
教材を読むだけの予習をしている場合
私の予習は英文を書く形だったので、辞書を引く回数が出ました。
ただ、予習が「教材を読む」だけの人もいると思います。その場合は数えるものが違います。
💡 予習の形が違うとき
教材を読むだけなら、調べずに意味が取れた文がどれくらいあったか。
話す内容を用意する形なら、下書きなしで言えた文がいくつあったか。
数えるものは違っても、見ているのは同じです。調べずに済んだ量が、前より増えているか。
私自身、引く回数はまだゼロになっていません。ただ、方向は見えるようになりました。
在庫の入れ方と、思い出す場所
入れる作業と、思い出す作業は分けています。同じ時間にやろうとすると続きません。
音読と暗唱で頭に入れる作業は、家でやります。声も出せますし、集中も要ります。
思い出すのは通勤中です。覚えた文を小声で呟いたり、組み合わせて文を作ったりします。
高校の恩師に言われた言葉が、いまも残っています。読解の話として言われたものですが。
何もないところから英文を暗唱できれば、その英文は自分のものになり、返り読みはなくなる。
読解のために言われた言葉でした。ただ、予習でも同じだったと思っています。
自分のものになった英文は、予習でも辞書を必要としません。
IELTS Speaking・Writingが伸びない人がやるべきこと|DUO 3.0で“窮屈な英語”から抜け出した話
何をどこまで暗唱したかの記録です。在庫の中身の話になります。
自分が書いた文で在庫を作る場合
在庫には、2つの作り方があると思っています。どちらが上ということではありません。
DUOやCNNで入れた文は、どんな話題にも効く土台になります。私の在庫の大半はこちらです。
もうひとつが、自分が言いたかったことを、そのまま在庫にする作り方です。
さきほどのコースは、その順番がそのまま組まれていました。
- 自分の言いたいことを英文で書く
- 講師に添削してもらう
- 正しくなったその文で、シャドーイングとディクテーション
- その文を使ってスピーキングのレッスン
3が、私の言う「在庫を作る」にあたります。自分が言いたかった文だけが素材になります。
ただし、この順番は重さでもあります。書いて、直されて、練習して、やっと話す。
予習が面倒だからやめたい人には、向かないと思います。そこは正直に書いておきます。
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👉 このコースを4ヶ月使った記録はこちら(合わなかった点も書いています)
まとめ|予習は、やめるより軽くなる
次のレッスンの予習で、辞書を何回引いたか数えてみてください。
それだけで、いま自分がどちらの予習をしているのかがわかります。
引く回数が多いなら、予習を削る時期ではなく、入れる時期なのだと思います。
予習は、やめるものではなく、軽くなっていくものでした。
入れる時期だと分かったなら、次は何を在庫にするかです。
自分が言いたかった文を素材にしたい場合は、その順番が組まれたサービスがあります。
【実体験】ベストティーチャーの口コミ・評判|「読めるけど話せない」を『書いて話す』で抜けた話
4ヶ月使った記録です。予習の重さも含めて、合わなかった点も書いています。

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